2020.09.01

9月の挨拶

 茹るような暑さが続いていますが、夕暮れにはオシロイバナの白が浮き立つように咲き、涼やかな香を届けてくれます。

 さて先日、卒園生の保護者の方から、以前の「みいつけた」(NHK Eテレ)が放映されている、とお聞きしました。「みいつけた」の番組内では、「おてて絵本」や昨年の冬から春にかけて数回放映された「ダンボールジャングル」がありますが、「できる?」のコーナーは、もう何年も撮影に協力させていただいています。長い間続いているということは、当然園児も教職員も全く同じではないのですが、「また撮影に伺ってもよいですか?」とお尋ねが入り、ほんの1~2週間のうちに撮影にいらっしゃいます。麻の実の子どもたちなら、生き生きとした自然な姿が撮れるという安心感・信頼感を持ってくださっているのだと感じています。また、実は、撮影後は放映日をお知らせいただくだけで、その中身を事前に見てチェックをする、ということはありません。私たちも番組の趣旨を理解し、信頼してお任せしているからであり、それはつまり、子どもたちのことを信頼しているからでもあります。

 番組が求めているのは、「大人側の意図にはめ込み、それをこなす子どもの姿」ではなく、「主体的に環境にかかわり、おもしろさを発見し、追及していこうとする姿」そして「できた!と思った時の子どもたちの輝き」です。いくら撮影の舞台を用意しても、子どもたちの日々の園生活が豊かな遊びに彩られていなければ、そうした自然な姿・育ちの1コマを映し出すことはできません。そして、それはまた、ご家庭との連携にも支えられています。麻の実幼稚園が大切にしている「真剣に遊ぶ」ことから得ていく“生きる力”の基礎についてのご理解、そしてその為の環境づくりへのご協力、ありがとうございます。
 撮影を打診され「はい、いつでもいらしてください」と言い切れる喜び、誇りを、全教職員と共に、ご家族の皆様と感謝を込めて分かち合いたいと思っています。